オリフラ反転機設計
背景
ある製品の生産数量増加に伴い、旧工場、新工場間の自動搬送系工程間搬送負荷が設計値の100%を超える状況となってきた。旧工場、新工場の工程間搬送負荷増大の主因は旧工場、新工場間の相互搬送数の増大にあった。
旧工場では従来はオリフラ反転作業はあるウェット装置の機能の一部を使っていたが旧工場にオリフラ反転機を新設することがベストであると判断された。新規設計の方向で検討を行った。
実施企業:C社
概要
図1,2に完成設置後のオリフラ反転機の外観を示す。
本機はローダーアンローダー部、ロボット本体(4軸)、ロボットコントローラー、制御盤から構成される。ロボット本体は予備機をリビルドしたものを使用している。このロボット本体に反転部を新規設計して付加している。基板反転部はエアーのロータリーアクチュエーターによって駆動されている。ロボット本体自重は600kgあり、グレーティングの耐荷重限界に近い故、本体下部には荷重分散のためのSUS板を敷いてある。その分、天井から床下に向かう気流は設置前とは多少異なったものとなっている。
製造コスト
- メカ周り:¥700,000以下
- 電装品:¥1,000,000以下
- 合計:¥1,600,000以下
※ユーティリティー(電気、CDA、真空)は別途必要
注意:ロボット本体はヨーロッパ製中古ロボットを使用した。これは交換のための予備機の1台であるため、コストの中には一切含まれてはいない。この時点でも第1世代用の基板対応の小ぶりの搬送ロボットは世の中には無く、もし仮にあったとしても300万円は下らないものと考えられる。その分は安価に製作できたこととなっている。
機械図面構成
- レイアウト図:1枚
- ASSY図:4枚
仕様
処理タクト10分/ロット(20枚強)
実施項目
- 現場調査、干渉域採寸、構想設計、設計
- 組立、仮動作確認
- 運搬、設置(生産技術係員数名)
- 無人搬送車とのカセットの取り合いチェック
- 稼働テスト、実稼働